Raguso Classico:ラグーソ・クラッシコ
搾油方法は、良質のエクストラヴァージン・オリーブオイルの条件ともいうべき
"24時間以内収穫、コールドプレス、遠心分離法・ノンフィルター"
を満たしています。
オリーブ品種はCoratina:コラティーナ種と、Bambina:バンビーナ種の2種をそれぞれ50%ずつでバランス。
出来上がるオイルは、純粋なオリーブのジュースを搾り出した、まさに黄金色の雫です。
Frantoio:フラントイオ(搾油所)だから知る質の良いオリーブ
Frantoio RAGUSO:フラントイオ・ラグーソ社は100年を超える歴史を持つ搾油所としてスタートし
今でも地元の人々が持ち込むオリーブの実を絞ってオイルにするという生業も続けています。
その業務で培った目利きでもって高品質のオリーブを買い取り、自らのブランドとして良質な
エクストラヴァージン・オリーブオイルを生産する事に成功しています。
▲週末になるとトラックにどっさり収穫したオリーブが持ち込まれます
▲計量器で量り、絞ってもらって自家用に持ち帰る人たち
Frantoio Raguso:フラントイオ・ラグーソはこれらの人たちから程度の良いオリーブの実を買い上げ、
それを自分達のオイルとして販売するという事が出来るので安定感があります。
勿論、エクストラヴァージンたる条件も難なくクリアできるだけでなく、良いオリーブだけを使う事が出来るという
メリットがあるのです。
常にクオリティを考える
現当主のAntonio RAGUSO:アントニオ・ラグーソは代々受け継いだフラントイオをそのまま
続けるのでは無く、相応の学問を修め、世界基準であるISO14001やHACCPをいち早く取り入れて
いましたが、2018年に訪ねた際には新たに搾油環境を整えていました。
大きなポイントは部屋を2つに分けたこと。というのも、
1.収穫して来たオリーブをベルトコンベアに乗せ、風を当てたり振動をかけ
細かい枝や葉っぱを取り除くという部分
2.オリーブの実だけになったものをいよいよ破砕し、オイルと水分、絞りカスに分けて
いく部分
の大きく2つの部分はそれぞれに大切な部分ではありますが、
1のプロセスは、葉のカスやら粉塵が舞い、煩雑な掃除が必要な上にそもそも埃っぽいので
2のプロセスのデリケートな部分と分けたほうが良い
という考えです。
これに加え、オリーブを潰す石臼と潰したペーストを挟む円盤も廃止して、この工程を外気に触れず
一気に行えるステンレス製の器具に替えていました。
▲収穫されたオリーブの実はベルトコンベアーで運ばれ、先ず軽い葉っぱは風で吹き飛ばし、
次に振動を与えて枝等その他をふるい分けます。
「でもその前に大切なのは、正しい収穫時期を見極めたかどうかどうかなんだ。」
「天気の移り変わりを把握しながら虫食い被害の少ないオリーブの実が収穫できなければ
いくら収穫したてだといっても駄目なんだ。」
だから収穫時期に気を払って、その意味をわきまえ、聞き入れてくれた人からしか買わない
と熱く説明してくれたAntonio:アントニオ
「これは自宅用にと持ってきた人のものだよ。
もっと以前に収穫出来ていればこんな風にならなかったんだけど・・・
虫に食われてしまうと一気に酸化してしまって風味が大きく損なわれてしまうんだ。」
▲左が虫食い被害にあったオリーブの実。右が健康なオリーブの実。
虫が食うことであっという間に実が酸化してしまう様は一目瞭然でした。
激変する昨今の天候を鑑みて最適な収穫時期を案内したり、合理的な解釈で機器を一新したり
一つ一つの局面に向き合いながら、自分たちの仕事の仕方においてより効果的な手段を
見出していこうとする彼の手法は非常に論理的で筋が通っています。
より良いものを送り出そうとする姿勢、そういうものが強く感じられました。
爽やかでマイルドなので和食にも良く合います
爽やかなオリーブや青みのあるハーブの香りがすがすがしく、苦味・渋みが少なくマイルド
な味わいが楽しめ、和食にも良く合います。
そして低酸度、0.23%以下を持続するハイ・クオリティな事も見逃せません。
ご注意
※ノンフィルター(無ろ過)ゆえに容器の底に"おり"が沈殿いたしますが、これはオリーブの果肉ですので
食用には全く問題ございません。
ビンを空け切る頃になったら茶漉しで受けるようにすると"おり"が留まります。
オリーブオイルの蓋付近のにじみについて
現状お届けのRaguso Extravergine Olive Oilについては一部商品の蓋付近に滲みが生じるものがございます。
これはガラス瓶と注ぎ口をつなぐプラスティック部品の若干の隙間が生じており、その間に入ったオリーブ
オイルが気温上昇によって膨張した空気に押し出されるかたちで滲み出たものです。
ですので、瓶が破損して内部のオイルが滲み出ているわけではありませんので品質には問題なく、安心して
お召し上がり頂けます。
滲みが出ている商品の注ぎ口部分を分解して確認してみましたので写真をご覧ください。
▲1.キャップシールを外した状態
通常、お使いいただく状態です
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▲2.通常覆い隠されている部分(金属のカバー)を
ペンチでこじ開けてみます
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▲3.取り外すとプラスティックのカバーがあり、
瓶との隙間にオイルが確認できます
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▲4.外した金属のカバーの内側にはオイルが確認できます。
これが滲みの原因です
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また、輸入時の海上輸送は全て温度管理されており、内部のオイルが吹き出るような状況にはございません
ので併せてお知らせいたします。
残念ながら世界的な瓶の供給不足により、生産者にとっても予期せず瓶形状を変更せざるを得ない状況が
今後も続くと思われ、ガラス瓶の寸法などの部分において安定的な品質保持が難しいことも考えられます。
よって、ガラス瓶と別素材であるプラスティックの注ぎ口の形状差に若干の差異が生じることによってこうした
問題が散見されるかもしれませんが、先にも申し上げました通り、内部のオイルの品質を左右する
ものではございません
ので、何卒ご理解とご協力を賜りたくお願い申し上げる次第です。
オリーブオイルの価格高騰について
今般、広く伝え聞かれるオリーブオイル価格の高騰については、イタリアのみならず広く地中海の気候問題
として捉えていただく必要があるかと思われます。
ここ数年、イタリア、スペイン、ギリシャなど地中海沿岸のオリーブの生産量は、オリーブの開花期の気温上昇
と降雨量の減少により、年々減少しています。
その理由として考えられるのは、オリーブの花が咲く時期に気温が30度を超え高温に耐えられない花が散り落ちてしまい
結実するオリーブの実が減ってしまうことにあります。
同じ北半球に位置する日本でも既に夏場の暑さは年々厳しくなり、高緯度にあっても高温にさらされる期間が多くなって
きているのはご存知の通りです。
こうした中にあって、オリーブオイルをとりまく環境はますます厳しくなることは自明と思われますが、この変化に
対応する術が出てくることを祈るばかりです。