Gubana:グバーナ
Gubana:グバーナはFriuli Venezia Giulia:フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州、Valli del Natisone:ヴァッリ・デル・ナティゾーネ(ナティゾーネ川の渓谷)で生まれた伝統菓子です。
この近くの村、Cividale del Friuli:チヴィダーレ・デル・フリウリをローマ教皇が訪れた際(1400年初頭)に献上品として使われたのが始まりとされていて、以降はカトリックの主要な祝日(クリスマス、イースター、結婚式、洗礼、守護聖人の日等)のハレの日に作られた、言わばご馳走菓子です。
この地域の方言で”gubat”、「巻き上げる」という意味からGubana:グバーナという名前がついた通り、発酵生地で木の実やリキュールを使った独特のフィリングを巻き上げて焼成することに大きな特徴があります。
Giuditta Teresa:ジュディッタ・テレーザ
現当主のSilvana Chiabai:シルヴァーナ・キアバイさんは、祖母から伝わるレシピと作り方を堅持し、保存料や防腐剤、添加物は使用せず、自然の良質な原材料を吟味して用い、伝統的な手法でもってその味を守り続けています。
もう高齢となった今でも変わらず黙々と作り続ける姿勢には彼女が背負ってきた素敵な歴史が見え隠れするようです。
紙に表記するだけのレシピや製造方法だけなら、腕に覚えがある者ならそれこそ誰でも作れるものとは言えるかも知れません。
実際にかつては村人が各々のレシピでもってそれぞれに作ってきたという歴史があるのですから。
しかし、その中でもこれは素晴らしい、というものがあり、それが素材に対する深い見識や、ひとつひとつの工程を確実にこなす正確な技術、生地との対話等々により、流石と呼ばれる領域のものがつくられるのだと思います。
シルヴァーナさんが受け継いだグバーナはそのまま至極のグバーナなのです。
Lievito Madre:リエヴィト・マードレ
小麦粉を使った生地はやはりこの言葉がキーワードになります。
Silvana:シルヴァーナさんがとても大切にしているLievito Madre:リエヴィト・マードレ。
毎日、毎日、その日の天候や小麦のコンディションを鑑みながらずっと欠かすこと無く守り続けてきた酵母種。
「私の赤ちゃん」と呼びながら慈しむ様子がその表情から見て取れます。
グバーナは一見すると重そうですが、彼女のこの酵母種から作られると驚くほど軽いのです。
なお、原材料名にビール酵母の記載があるのは、この酵母種に万が一の事があって上手く働いてくれないときの保険として極少量入れているとの事でした。
一粒一粒丁寧に
フィリングとして使われる木の実(ヘーゼルナッツ、クルミ、松の実)やレーズン。
これを一粒一粒丁寧に割っては中身を確認し、黒く変色しているものは風味を損なうので弾く。
こうした手間のかかく工程を確実にこなしていくことで、本来の素材の風味が引き立ってくるとの事。
この工程を経た後、ようやくリキュール(グラッパ、ラム、ブランデー、マルサーラ)を混ぜ合わせるのですが、材料の持ち味をリキュールで覆ってしまわないようにバランスよく配合する必要があり、それが彼女の母から伝わる特別配合レシピだそうです。
ここがまた既存のリキュール漬けナッツと大きく異なる部分でもあります。これでフィリングが完成します。
ちなみに、高温で焼成するのでアルコールはほとんど飛んでしまい、残存はわずか0.2%程度となります。
ワインやリキュールとの相性バツグン
フィリングに使われているリキュール類から想像されるように、アルコールとの相性も抜群なので、エスプレッソと一緒に頂く以外に、赤ワインやデザートワイン、グラッパ等のリキュール等との相性も抜群です。
また日持ちもしますので、少しずつ頂けるというのも素敵です。
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Silvana:シルヴァーナさんがとても大切にしているLievito Madre:リエヴィト・マードレ。
毎日、毎日、その日の天候や小麦のコンディションを鑑みながらずっと欠かすこと無く守り続けてきた酵母種。
「私の赤ちゃん」と呼びながら慈しむ様子がその表情から見て取れます。
グバーナは一見すると重そうですが、彼女のこの酵母種から作られると驚くほど軽いのです。
| 原材料の一つであるヘーゼルナッツ。
一つ一つ割りながら中の具合を確認します。
中身が黒く変色しているものは風味が落ちるので取り除きます。
このような調子で、原材料毎に一粒一粒状態を確認し、良いものだけで作り上げる姿勢はそう簡単に真似の出来るものでは無いでしょう。
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▲いかにもイタリアの郷土菓子らしい風合いの紙で包まれています。
▲直径は約15cmほど(ちなみに下に敷かれている金色のプレートは付属していません。)
▲カットするとこんな感じ。香りが一気に漂ってきます。
配送について
この商品そのものは冷蔵品ではありませんが、気温の高い時期は配送中の車内温度がかなり上昇すると予想されますので
季節によっては商品の品質を守るため【クール冷蔵便】にてのお届けとなります。