シチリアの最後は必ず、その昔お世話になった人達との大切な食事を楽しんでいます。
l'ultima cena:ルルティマ・チェーナ(最後の晩餐)?!なんて呼んでいるこの食事は
いつも延々と4,5時間は食べて飲んで喋って・・・
最初は私をネタにいろいろと話が咲くのですが、それもつかの間、いつの間にか、
各々の話に熱がこもり、難しい話題になったりなんかするわけで、
そうすると私は会話についていけず置いて行かれるのですが、
それはそれで何だか妙に心地よい・・・という風な。
ああぁ、私は本当に彼らと出会って良かったなぁ、とつくづく思うのです。
さて、今回のシチリアはかなりハードスケジュールだったので既に疲労困憊の領域でしたが、
その後も同じように進んでいくわけで、当然ながら明朝の飛行機も朝一番に予約していました。
そう、日本で予約していたのです。
今回のアリタリアの騒動が始まる前に。
「コウジ、明日は早いんだろ?早く帰らないとな!」
なんていいながら帰宅したのは午前2時。
朝一番の飛行機に乗るためには午前5時起きでございます。
「アリタリア、ちゃんと飛ぶかなぁ?!・・・」
毎日のニュースを騒がすアリタリアの問題は、まさに私の行動予定そのものに
大きく影響してくるので何かと不安な私。
「大丈夫、夕方(この食事に)出る前にちゃんと電話して確認したから!」
あぁ、何て段取りの良い事かしら。
そして午前5時に起きて空港へ(友人、ロベルトの運転で)。
事前確認していたとはいえ、やはり気になるのでフライト情報の掲示板へダッシュ!
そして「CANCELLATO:カンチェッラート(キャンセル)」の文字。
ああ無情。
TVのニュースでも出ていましたが、どうやら従業員は来ているものの、その都度、
ほぼ気まぐれに適当にフライトをキャンセルしていくという有様なようで、こうしたストライキを
sciopero bianco:ショーペロ・ビアンコ
というそうです。
もう、こうなると事前確認も何の役にも立たず、ただただ運頼みです。
この混乱ぶりはまさにCAOS:カオス(混沌)の文字が相応しいようです。
せっかく早起きして来たのに・・・
で、とにかくチェックインカウンターに行って話しをしてみると、何と4時間後のフライトに変更が出来るとの事。
ううむ、それはとても有り難いのだけれど、
・何で変更できるわけ?
・たまたま席が開いていたから?
・じゃ、もし席が開いてなかったらどうなるわけ?
などと素朴な疑問もわきあがりましたが、もうこれも運なのかと思い直し4時間後のフライトにチェックインする事に。
もう、思いっきりアリタリアのストライキ問題の真っ只中って感じです。
さて、その日は
・先ず、カターニア → ローマ,
・続いて、ローマ → バーリ
という風に一旦ローマで乗り替えしてプーリア(バーリ空港)に入る必要があったため、
・とりあえずカターニアから出るフライトはどうにかなったのは由として
・ローマからの便が予定通りに飛ぶのかについては不安一杯
なわけです。
ああ、不安。
こんなタイトなスケジュールなのに・・・
っと4時間も待つ間に不安がつのります。
でも、考えてみればアリタリアの問題は今に始まったことではないわけで、
そういう状態の中で自分のスケジュールがタイトなのであれば、
わざわざ心配事を持ち込むような選択をせず、 他社を利用するなど、
日本以上に選択肢があるイタリアですから自分にも詰めの甘さがあったんだなぁと思い直しました。
思いがけず旅の途中で気分を新たにする事ができ、次の大地プーリアへと
向かう事になったのです。
続く。