フィレンツェへ移動しました。
ミラノからの距離は300Kmもあるので電車はユーロスターという特急に乗りました。
シチリアにはそういうハイカラな電車は走っていないので乗りなれてないし、
新幹線と同じようなスピードで飛ばす電車ですから、運賃も特急?!なんて
食わず嫌いの私だったのですが、意外や意外!結構リーズナブルで、
片道29ユーロ程度でしたから大体¥4,000位です。
すでにユーロ高の煽りで日本より物価が高く感じれられる事もしばしばの
イタリアですが、やっぱり電車は安い!
それでもって、乗った車両はエラク飛ばしていたのですが、カーブに指しかかると、
・“カクッ”っと傾いて(振り子みたいです)
・“スパァーッ”っと曲がる
んですねぇ。。。いやぁ面白い、オモシロイ!!
まるでバイクのコーナリングみたくワクワクなのでした。
フィレンツェでの予定はいつものように本を買い込む以外、知人と会って
食事する以外、特にこれといって決め事はしていませんでした。
すでにこの時期(5月下旬)は30℃を超え、日差しもかなり強烈でしたので、
日中、無理して歩くのはあまり得策ではないようです。
そういえば、中世の趣一杯のフィレンツェでさえエアコンをむりやりつけている商店や
ホテル客室が増えたと思います。
そういえば、私が今回泊まったホテルは、
・腰が“くの字”に折れ曲がりそうなソフト極まりないベッド
・どう考えてもあとから強引につけたに違いないシャワーブース
・開けるのに“苦労とコツ”が必要な洋服たんすの扉
・差し込んだらPCが壊れるようなコンセント
だったにも関わらずエアコンだけはきっちり完備でしたから。
・・・思わず読み飛ばしそうですが、そうそう、大事なノートPCが
電源入れるや否や“ピー”という断末魔の声と共に“ただの黒い箱”に
変わり果ててしまったのです。
あああ、スーツケースは壊れるしPCは壊れるし・・・
かなりショックでしたが仕方がないとあきらめ、食事にでかけました。
知人が誘ってくれた場所はフィレンツェでは有名なCibreo:チブレオ
というリストランテでした。
予約で一杯だというのでウェイティング・バーでスプマンテ片手に時間を
過ごし、ゆっくりと始めた夕食は真夜中過ぎにその場を後にするという
ゆるゆるとした時間を楽しむかのような贅沢な瞬間でした。
日中に起こる様々な不具合や憤りの数々を
夜風を共にたっぷりと話をしながら取る美味のおかげで
浮き沈みの激しい一日を締めくくるという
イタリアならではの過ごし方だなぁと勝手に解釈しては
こういうところに惚れたのかもしれないと思い直す夕べでした。
続く。