イタリア買付道中記 2004 その23

早朝5時起きしてあたふた準備してカターニアの“エレクトリック・ツィオ”の教会を出て、
モッタ村のフィリッポに車で空港まで送ってもらいました。
空港に着くと確かにロベルト君が入手してくれたエアラインのカウンターがありました。

「ほぉ、ホントにあるなぁ」

なんて半ば間抜けな自己的リアクションを取りながら手続きを済ませました。
モッタ村のフィリッポの暖かさにはいつもながら感謝で一杯なのですが、
私にとってはシチリアの父であるかのような存在で、だからこそ照れがあるのか、
上手に感謝の言葉が出てこないでいます。
相変わらず別れ際の言葉をスムーズに出せないでいるワタシナノデス。

ところで先週号のメルマガを書いたところ、何と読者の方からメールを頂き

「ロベルト君が勧めてくれたのは、いわゆるlast minute と呼ばれる
出発間近の売れ残り券の投げ売りのことなんでしょうね?」

と教えていただきました。ひえぇぇ、ちょっと青ざめてしまいました。
国内旅行でローマに着けばいいだけのフライトじゃないんです!

「そのあと急いで乗り継ぎして“国際線”に乗っていくつもの海越えて
“日本”という国に行くんだよ!わかってるのかい?ロベルト君っ!!」

と言ってたでしょうねぇ。。。知ってたら。
※こういう場合、イタリア語では“条件法過去”を使うんでしょうねぇ。
私は未だに上手に使えませんが(恥)

ともあれ、こうして無事にメルマガを書いているということは無事に日本に
辿り着いたという事ですね。まぁこんなもんでしょう。
思い起こすと今回の旅は“買付”というよりも“対話”の旅でした。

“自分の思っている事、感じた事などを直接顔をつき合わせながら自分の言葉で話し合う”

人付き合いの原点だと思いますが、言葉だけでコミュニケーションが完了しないイタリアだからこそ、
私が未熟だからこそ、余計に大切な事だと思い知ったような気がしています。
話すことに夢中だったせいか、あまり写真も取れなかったように思います。
また、夜遅くに宿に帰る頃にはヘトヘトで日記も満足につけられなかったのも反省点です。

何も知らずに一人歩きまわって途中で倒れてしまった昨年の旅とは異なり、
今年は直前ではありますがアポイントも取ってスムーズに動けたりしたのは
それなりに前進できたと思いますが、やるべき点も多く見つかり、
より考える事が増えました。

また来年、シチリアに帰ってこようと思います。
日本までの飛行機は相変わらずタイトな感じで、多少丸みを帯びているとは
いえ、コンパクト・スケールの私にも長時間フライトは苦痛なはずでした。
それでも私、どうやらグッスリと寝てしまったようでした。

「買い付け道中記2004」は今回でおしまいです。

来年の買い付け道中記でまたお会いしましょう!